パソコンを長時間使うと、マウスを使う手や肩や首周りなどに負担が掛かります。それを緩和する、私の経験からたどり着いた方法について。
プログラマー時代、右手から首周りまでの痛みが続いていた
私は20代から30代にかけて、主にプログラマーやシステムエンジニアとして働いていました。必然的に長時間のパソコン作業が続くのですが、体のあちこちに不調が出てました。中でも、マウスを使う右手の人差し指の筋がつりそうになったり、小指側の手の側面が擦れてヒリヒリしたり、手首が痛くなったり、手の筋が痛くなったり、首や肩周りのコリが慢性的に続いたりと、マウス絡みの体調不良が多く発生していました。
いわゆる職業病の1種ですが、マウスは体に同じ姿勢をとり続けることを強要するので、長時間の使用は負担になってしまうのです。
色々な種類のマウスを試すが・・・
当時、体の不調があっても休むわけにはいかない中、使いやすいマウスを探し続けていましたが、なかなか見つかりませんでした。高級なマウス、左手マウス(左右対称デザインで、左右のクリックボタンの役割を入れ替えて使用可能なタイプ)、手に持って使うハンディマウスなど、当時は今より種類が少なかったですが、できる限り色々なマウスを試してみました。
しかし、無線接続や光学式スキャン以外の機能については、今も昔もマウスの基本機能は変化していないことからも分かるように、変わった形状や機能のマウスは結局、使い勝手が悪い場合が多く、あれこれと品を変え試行錯誤してみては、また普通のマウスに戻すという繰り返しでした。
その間ずっと、マウス由来の体調不良から抜け出せないままの日々が続き、本当に困ってました。
トラックボールマウスにたどり着く
「使いやすいマウス」を探しても見つからないので、ある時から「トラックボール」にも選択肢を広げてみることにしました。しかし、トラックボールを試してみても、また別の使い勝手の悪さや不満点が出てきて、納得の行く製品は見つかりません。そんな中でたどり着いたのが、マウスとトラックボールの中間的な製品である「トラックボールマウス」です。トラックボールマウスが完璧だとは思いませんが、マウスより利点が多いとの実感があるのは間違いありません。それから私は、ずっと(10年以上は)トラックボールマウスを愛用し続けています。
私が感じるトラックボールマウスの利点は、手首の負担や手の側面が擦れることが無くなった点と、テーブルにある程度のスペースを確保して使う必要があるという制約から開放されたという点です。特に必ずテーブルの上で使わなくても良くなったのが大きくて、キーボードを使う必要がないブラウジングや資料を読むだけの時は、トラックボールマウスを太もも辺りに下ろして使ったり、左手でホイール操作をして右手の負担を減らしたりと、姿勢の自由度が圧倒的に広がる点が快適です。
マウスを使う従来のスタイルだと、PCは必ずパソコンデスクに設置して使っていましたが、トラックボールマウスに変えてからは、デスクが必須でなくなりました。プログラマーを辞めてキーボードを使用する場面が減ったこともあり、今ではパソコンモニターをTVの壁寄せボードやTV台に設置して、デスクは必要な時だけ置くというスタイルに変えています。
マウスは、マウスパッドを椅子の手すりに結束バンド等で固定した場所に置いていて、主に足の上に左手で持って右手で操作することが多いです。時には似たようなやり方で、立ったまま操作する時もあります。 キーボードはサイドテーブルに置いていて、使用する時だけ足に載せてタイプしています(今、この記事を作成しているのも同じ状態)。資料を広げたり書き物をしたりと、作業スペースが必要な場合だけデスクを目の前に置く感じです。こういったやり方は、普通のマウスでは難しいスタイルだと思います。
このスタイルにしてから、パソコンを使用する時の姿勢をコロコロと変えることができるようになったので、昔と比べて圧倒的に疲れにくくなりました。最近のデスクには昇降機能の付いた物もありますが、ああいう高価なデスクを購入しなくても、トラックボールマウスを使えば姿勢の切り替えは行い易くなります。
トラックボールマウスを使ったことが無い方からすると、「慣れるまで大変そう」だと思われるかもしれませんが、トラックボールがマウスの親指部分で操作するタイプの製品なら、意外と普通のマウスとの違和感は少ないです。 私は試行錯誤していた時期に、変わった形状のマウスを実際に色々と購入して試した経験があるので、その辺はリアルに体感しています。
人差し指で操作するタイプのトラックボールを使っていて、指がつりそうになったり腕のスジが痛くなったりして挫折した経験はありますが、親指で操作するタイプは意外と慣れるのが早かったです。ただその際、マウスポインターの速度は微調整が必要でした。早すぎるとピンポイントでの位置調整が難しく、遅すぎるとポインタの移動が面倒になります(慣れるに従って、速度をを上げても微調整できるようになりました)。まあその辺は、普通のマウスでも同じかもしれませんが、念のため追記しておきます・・・。
私が愛用するトラックボールマウス
私が愛用しているトラックボールマウスは「Logicool M570」シリーズで、使い始めてもう10年は過ぎたと思います。その影響もありキーボードもLogicool製にして、PCに取り付けるUSBレシーバー部分を共用化しています(「Unifying Software」というソフトでレシーバーの割当を1つにまとめられる)。私がこれまで使用した製品の型番は「M570」「M570t」「SW-M570」の3種類で、今は「SW-M570」を使用中です。これらは型番が違うだけで、見た目や機能は同じマイナーチェンジ版となっています。ちなみに初代の「M570」は2010年に発売された製品です。
実はこのシリーズは既に後継品である「M575」や上位製品にあたる「ERGO」が発売されているのですが、私は「M570」シリーズが気に入り過ぎて、Amazonで定期的に安売りするのを見つけては予備の買い増しを繰り返した結果、後継機が出て6年が過ぎても、旧製品のストックを使い続ける結果に。今の「SW-M570」は最後のストックですが、つい最近に使い始めたばかりです。
次に買う時は、「M575」か「ERGO」にする予定です。まだ具体的にどちらの製品にするかは決めてません。最近はELECOMもトラックボールマウスに力を入れているようで種類も豊富になりましたが、個人的にはLogicool製を超えるような製品は出ていないように感じます。今のところトラックボールマウスはLogicool製がイチオシなのは揺らぎません。
Logicool製トラックボールマウスの紹介
ここではLogicool製トラックボールマウスで有名な2製品を紹介します。パソコンとの接続は、Logicool独自の「Unifying」(「USB Type-A」のレシーバーが製品に付属してます)と「Bluetooth」の2タイプから選択可能です。まだ「M570」シリーズも在庫が出回っていますが、最近は値段が高くなっているで、あえて旧シリーズを選択する意味は無いと思います。
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私が愛用する「M570」シリーズは「Unifying」レシーバー専用でしたが、後継機であるこの製品は「Bluetooth」接続にも対応しています。それ以外は同機能の製品で、まずトラックボールマウスを試してみたい方にオススメです。ただし「チルトホイール」機能は無いので要注意です。電源は単三電池1本です。それと、色は「ブラック」「グラファイト」「オフホワイト」の3色があります。
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上位機種である「MX ERGO MXTB1s」は、「M575」と同じく「Bluetooth」接続にも対応したのに加えて、マウスのトラッキング速度を2パターンから切替可能なのと、スクロールホイールが左右のチルト機能に対応した点や、マウスの接続先を2つ切り替えて使える機能の追加がされた点、マウスを持つ角度を変えられるオプションプレートが付属すること等の機能が付加されています。また電源が従来の単三電池1本から充電式に変更されています。
私としては、「ERGO」の付加機能を試してみたい気持ちはありますが、予算的な面や旧シリーズに不満を感じていないこともあり、どちらが良いか悩ましく感じます。注意点としては、「M575」にはチルトホイール機能が無いこと。普通のマウスでチルトホイールを使用している人なら、「MX ERGO MXTB1s」しか選択肢が無いということになります。
Logicool製トラックボールマウスの新機種が発表
2024年08月28日、ロジクールからトラックボールマウスの新機種が発表されました。発売は「M575SP」が2024年09月19日、「MX ERGO S」が2024年09月24日の予定です。
ITmedia PC USERの記事、ロジクール、親指操作型トラックボール「M575」「MX ERGO」の新モデル 静音クリックボタンを搭載
PC Watchの記事、定番トラックボールの新型はどこが変わった?ロジクール「ERGO M575SP」と「MX ERGO S」を試す
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※2024年08月28日19時現在、上記リンク先の商品タイトル内容が誤記と思われる状態になっています。直ぐに修正されるでしょうが、念の為ご注意下さい。
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どちらも主な変更点は、クリックボタンが「静音スイッチ」なのと、レシーバーが「Unifying」から「Logi Bolt」になっています(同梱予定)。今から購入するなら、この新製品が良いと思います。ただレシーバーの変更をしたくないロジークール製品ユーザーにとっては(キーボードもロジクール製ならレシーバーを1つに統合可能)、あえて現行品にメリットを感じるかもしれません。
補足、「Logi Bolt」を採用した製品について
上記の製品にはビジネス用として、Logicoolが以前から手掛けている「Unifying」とは別の「Logi Bolt」という新しいUSBレシーバーを採用した製品も発売されています。しかし、「Unifying」製品より割高なのと、キーボードも含めて対応製品がまだ少ないので、積極的にそちらを選ぶのは時期尚早な感じがあります。対応製品が増えつつあります。これからロジクール製品を購入予定の方は、そろそろレシーバーが「Logi Bolt」の製品を第一候補として考えて良いかもしれません。
ただ、企業で使用機器が厳密に管理された環境だと「Unifying」がセキュリティー対策が弱くて使用できない場合があり、セキュリティー対策を強化する手段として「Logi Bolt」が誕生した経緯があるようです。私はそういう環境に居ないので、それについての検証はできませんので、あしからず・・・。
Logicoolのホームページ内の説明、Logi Boltワイヤレス テクノロジー
PC Watchの記事、ロジクール、よりセキュアで安定した新無線技術「Logi Bolt」。まずは法人向け製品から
今後はLogicool製品が「Logi Bolt」主流になる可能性もあるので、先取りして「Logi Bolt」製品を買うという選択も無くはないと思いますが、現状でどうなるかは不明です。
PC Watchの記事、ロジクール、MXシリーズから新型静音マウスとキーボード。マクロにも対応
上記記事で紹介されているの製品は、どちらも「Logi Bolt」に対応しています。2023年6月以降に発売予定。少しずつ対応製品が増えているようです。
トラックボールマウスのメンテナンスについて
トラックボールマウスをしばらく使用していると、ボールの反応が悪くなったと感じることがあります。そういう時は、簡単なメンテナンスをすれば改善されます。
- トラックボールの裏側にある穴から指や棒を差し込んで、ボールを押し出す。
- ボールに付着している汚れをティッシュペーパー等で拭き取る。
- 内部のホコリを綿棒などで拭き取る(ボールとの接点にホコリが溜まることが多い)。
- トラックボールを穴に押し込んで元に戻す。
参考に、私が使用している「Logicool SW-M570」のトラックボールを取り出した状態の画像をUPしておきます。内部にある白い点のような箇所がトラックボールとの接点です。主にここにホコリが溜まることで、ボールの滑りが悪くなります。

私がメンテナンスを行う頻度は、1~3ヶ月に1度位です。気になった時にだけ行うのと、大した手間でもないので、そんなに面倒な作業ではありません。
エレコムが操作感重視のトラックボール「IST」を発表
2023年11月15日、エレコムが新しいトラックボールマウス「IST」シリーズを発表しました。
ELECOMの新製品情報、ベアリングを搭載し、滑らかな操作感を実現した
「握らないトラックボール」が誕生
約4年ぶりのトラックボール新シリーズ「IST(イスト)」を新発売
このシリーズを開発した経緯について、ユーザーアンケートで要望の多かった「握り心地・フィット感」「ボール操作のなめらかさ」を重視して開発しているとのことで、Logicoolの良いライバルになりそうな予感を抱かせる製品ではないでしょうか? 下記にその箇所を引用させて貰います。
今回、新シリーズを開発するにあたり、トラックボールユーザーを対象に事前にアンケート調査をしたところ、製品を選ぶ際「握り心地・フィット感」、「ボール操作のなめらかさ」を重要視されていることがわかりました。「IST」シリーズでは、30年のマウス開発のノウハウを結集し、親指型トラックボールのさらなる使いやすさを追求した造形と、好みに合わせて支持方式を変更できる交換式支持ユニットを新開発しました。
まだ製品の実際の使用感は不明ですが、こういうユーザーの声に応えた開発姿勢は好感が持てます。
こちらの記事には、短時間ながら実機を使用した感想についても書かれています。
ITmedia PC USERの記事、ミネベアミツミ製ベアリングを採用したエレコムの“握らないトラックボール”、カスタム可能な実機を見てきた
ITmedia PC USERの記事、エレコムのトラックボール新モデル「IST」で始める腱鞘炎対策
記事を読んだ限りでは、良さげな商品ではないでしょうか? Logicool製品の良きライバルとなりそうな予感がします。
トラックボール売れ筋ランキング(2024年1月時点)
2024年1月時点での、Amazonトラックボール売れ筋ランキングが掲載されている記事を見つけたのでリンクを貼っておきます。参考までに御覧下さい。
Fav-Logの記事、今売れている「トラックボール」トップ10&おすすめ 持ち運びやすい小型モデルをピックアップ!【2024年1月版】
ランキングを見ると、Logicool製品の人気が高いようです。
Logicool製トラックボールマウスと廉価版マウスの比較
Logicoolのトラックボールマウスと形状が似ていて安価な別メーカー製品を比較した記事を見つけましたので、参考までにリンクを貼っておきます。
PC Watchの記事、安いトラックボールは実際どうなのか。ロジクールの定番製品と使い比べて確かめた
どうやら、廉価版製品の精度は値段なりのようです。やはりLogicool製品がオススメだと思います。
マウスやキーボードの接続は「Bluetooth」より「USBレシーバー」推奨
私が現在愛用しているトラックボールマウス「Logicool ERGO M575」は「Bluetooth」とLogi Bolt方式の「USBレシーバー」を使った2通りの方法で接続できます(「USBレシーバー」は製品に付属しています)。手軽なのは「Bluetooth」ですが、デスクトップパソコンなら「USBレシーバー」の使用をオススメします。
何故デスクトップパソコンに限り「USBレシーバー」推奨なのか?それは、PCに不具合が起きて「BIOS画面」や「Windowsのセーフモード」で操作する時には「Bluetooth」接続だと認識しないからです。ノートパソコンなら組み込みのタッチパッド等が使えますが、デスクトップだと代替え手段が無くて困ることになります。普通なら1度、PCを正常起動して「USBレシーバー」接続に切り替えてからやり直せば済みますが、「BIOS画面」や「Windowsのセーフモード」を使う場合は、PCに何かしら不具合があるケースが多く、場合によってはソレすら出来ないかもしれません。「転ばぬ先の杖」として、普段から「USBレシーバー」の使用が無難です。
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