アニメ「明日ちゃんのセーラー服」（原作：博）

アニメ「明日ちゃんのセーラー服」について。原作コミックは既刊11巻。また、作中に出るキャラクター名の敬称は略して書きますのであしからず。

イントロダクション
アニメ「明日ちゃんのセーラー服」の感想
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イントロダクション

2022年1月から放送されたアニメ。主人公「明日小路（あけびこみち）」は、（田舎にある地元）小学校では全校生徒が自分1人で、先生と1対1で授業を受けて過ごしていた。そんな小路は、憧れのアイドル「福元幹（ふくもとみき）」がCMで着ていた「セーラー服」に一目惚れし、自分も着たいと願う。そして母親が昔、地元の名門女子中学校でセーラー服を着ていたコトを知る。自分もその「蠟梅（ろうばい）学園」に入ろうと中学受験を決意し、受験勉強に励んだ（面接では「セーラー服を着るために蠟梅学園を志望した」と語る）。見事合格した小路は、母が手作りしたセーラ服を着て入学式に臨むが、そこで初めて制服がブレザーに変わっていた事実を知る。

その後、母親と共に、校長先生らに事の経緯を説明した小路は、面接での志望動機の件が考慮された結果、校長からセーラー服でもブレザーでも好きな方を着て通学する許可を貰った。悪目立ちしないかと悩んだ末、妹の意見に後押しされ、セーラー服で通学するコトを決意した小路は、いよいよ蠟梅学園への初登校の日を迎える。

アニメ「明日ちゃんのセーラー服」の感想

この感想には１部ネタバレを含みます。作品の面白さを損なわないように配慮してはいるつもりですが、少しでもネタバレが嫌な方は、感想を読まないことをオススメします。

淡い光の演出と美しい作画が素晴らしいアニメ。まるで、主人公の小路のワクワク楽しい心情を反映したような、輝きや光に満ちた綺麗な演出が強く印象に残ります。ストーリー的には、何気ない学園生活を描写しているだけなのに、魅力的な作画や演出によって、日常がキラキラと輝いて見える。主人公たちは本当に生き生きと楽しそうに活動している。

登場人物たちがあまりに楽しそうに生活しているのを観ていると、思わず自分の苦しかった中学校時代と比較してしまい、何とも切ない気持ちになってしまう。私なんて、頑張った挙げ句にカラ回りの連続でろくな目に・・・（現実なんてそんなモノなのは分かってますが）。

小学校時代、全校生徒が自分1人だった小路は、皆が自然と身に着けている「普通」が分からない事がある。クラスで1番に自己紹介をした時は、時間配分を考えることなく志望動機を語ったり、特技の実演（逆立ちした時にスカートが・・・）をして周囲を唖然とさせてしまう。給食の配膳では、汁物の1人辺りの分配量が分からず、（最後に注ぐ）自分の分が無くなった。それでも、底抜けに明るくて真っ直ぐな性格は、クラスメイトに好印象を持たれることに。また、学校で「1人だけセーラー服を着る生徒」として、校内で有名になっている。

「友達を沢山作りたい」と願う小路は、（小学校時代は全校生徒が自分1人だったこともあり）クラスの皆と本当に楽しそうに接している。クラスメイトも心優しい人達ばかりで、微笑ましくも羨ましい作品です。ストーリー上、特別な何かが発生する訳では無く、普通の学校生活を過ごしているだけなのに、まったく飽きずに楽しめます。私は最近、学園モノを数多く視聴しています。同じ学園ものだと、起きるイベントはどうしても似通ってしまいますが、それにも関わらず、この作品は本当に楽しく観れました。誰にでも自信を持ってお勧めできる良作だと思います。画を見ているだけでも間が持つ作品（特に第12話は演奏とのハーモニーが素晴らしい）なので、繰り返し視聴にも十分に耐えられると思います。