アニメ「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」（原作：しめさば）

アニメ「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」について。原作は既刊８巻・全９巻（本編５冊、短編１冊、後日談２冊＋発売予定１冊）。また、作中に出るキャラクター名の敬称は略して書きますのであしからず。

アニメ「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」の感想
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アニメ「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」の感想

感想にネタバレは含みません。ストーリーに触れずに、主に感じたことだけを書きたいと思います。

2021年4月から放送されたアニメ。この作品の存在は、ほぼタイトルしか知らない状態でした。後は、アニメ関連のランキング動画などから漏れ伝わる、女子高生を「電柱の下で拾う」「作る味噌汁が美味しい」といった断片情報のみ。タイトルから不穏な感じもしますが、その辺は前に視聴した「青春ブタ野郎シリーズ」という、タイトルからは想像もつかない名作を知っているので、あまり気にせず観ました。

主人公の「吉田（よしだ）」が、好きな女性に振られてやけ酒をあおり酔って帰宅中、電柱の下に居た女子高生の「荻原沙優（おぎわらさゆ）」を見つけて自宅に泊めるコトから始まる物語。（蛇足ですが、主人公の名前が名字だけなのは何故なんだ？）

視聴する前は、漠然と「エロい話なの？」とか思ってましたが・・・いやいやまるで見当違いで、ヒロインの抱える過去が重くて辛い。完全に油断してました。沙優の過去がより明らかになる中盤以降、メンタルに強く響くモノがあり、視聴するとドップリ疲れる。途中休憩を入れたくなるものの、続きが気になって仕方がないから連続視聴が止められない。気が付いたら、３話から最終１３話まで一気見してました。で、疲れたクセにテンションだけは上昇して、この感想を書いている訳です。

主人公の吉田について。吉田が過剰なまでに行き過ぎた「ジェントルマン気質」なのが、何とももどかしい。だからこそ沙優が救われたのは重々承知ですが、随所に「何でそうなるんだ！？」という場面が多々ありました。周囲の人達から色々な指摘が繰り返しあって、本人も改善しようと努力している面もありましたが・・・うーーーん。特に終盤、「ヒロインにここまで言わせて、何故にその返しなんだよ！？　俺なら〇〇〇〇〇」って言うね！！（我ながらキモ過ぎるので、あえて伏せ字にしてます。でも全然アリだと思うんだよな・・・）

ヒロイン沙優について。初めの方は言動に「何でこんなコトを！？」と思う事が多かったですが、過去の事情が明らかになるにつれて、「とんでもない誤解だった。心のどこかをマヒさせないと、とても耐えられなかっただろうし、無理もない」と考えを改めることに。沙優の迷走の元凶は本人ではありませんでした。って言うか、根はすごく良い子。環境ってホントに重要です。彼女に良い未来が待っていることを心から祈りたくなる。

それと、２人を取り巻く周囲の人達がまたイイ人ばかりで、本当に親身になって接しているのも印象的。（まあ、そうでもないと「通報されたら詰んでしまう」ので、物語が成立しないでしょうが・・・）　ちなみに、アニメ版で描かれなかった後日談は、吉田の後輩「三島柚葉（みしまゆずは）」や上司「後藤愛依梨（ごとうあいり）」を主体としたストーリーらしいですが、吉田と沙優のその後は描かれるのだろうか？