2017年1月から放送されたアニメ「クズの本懐」について。原作は完結済みで、全9巻(本編は8巻まで、9巻は番外編)です。また、作中に出るキャラクター名の敬称は略して書きますのであしからず。
「クズの本懐」を知ったきっかけ
私は、アニメ「推しの子」を視聴してドハマリしたのがきっかけで「横槍メンゴ」先生の存在を知った、典型的な「にわかファン」です。メンゴ先生の「Wiki」を見たら代表作と紹介されていたので、特に予備知識もなく観ました。
ただ「クズの本懐」というタイトルだけは前々から知っていました。以前、YouTubeでアニメ関連のオススメ動画を見た中で、何度か目にしたからです。その時、「Prime Video」で視聴可能か調べましたが、追加で有料契約が必要だったので、これまで視聴リストに入ることはありませんでした。
今回視聴できたのは、たまたまお試し加入した「dアニメストア」で見放題の対象となっていたからです。
「クズの本懐」の感想
感想にネタバレは含みません。多少はニアミスする可能性はありますが、本作はストーリーに触れずに書けると思うので。
視聴するのに精神的なカロリー消費が大きい作品。主人公に感情移入し過ぎると、かなりシンドイ作品だと思います。それは青春物語にありがちな「性的感情をオブラート包む」ことをせず、むき出しに描いているからだと思います。また、女性キャラのデザインが魅力的なことに加えてエロ成分が多いようにも感じるので、色々な意味で刺激が強いです。
主人公の2人には「恋い焦がれる相手」が居るが、どうやら心の奥底では、初めから「叶わない恋」だと知っているよう。互いに似た境遇だからと「嘘の関係」を続けていますが、どう転んでも「望む明日が来ない」としか思えない行動の数々は、痛々しくて仕方がない。中でも女性主人公「安楽岡花火」は、自分自身の不安定な心に流され揺れ惑い続ける。でも、そうでもしないと”いたたまれない”のも理解できるだけに、何だか観ているコッチの「過去の古傷」を呼び起こしてしまって、心に苦いモノが広がるような・・・。まあそれは、私が成功体験に乏しいからなのでしょうが・・・。
「恋愛にルールも正解も存在しない」と再確認させられる(というか「突きつけられる」ような)物語。ラストの展開は理不尽極まりないですが、実際の恋愛でも大体がそうなってしまうと思う。「惚れたら負け」という言葉が嫌でも心をよぎる。この作品は「嫌な現実を見たく無い人」には向かない作品でしょう。それでも、この物語がどういうラストを迎えるのかとても気になる作品なので、見て損はしない思います。ただ、心に余裕の無い時に観るのは止めたほうがいいかもです・・・。
アニメ版では描かれていない後日譚
原作の9巻のうち、アニメで描かれているのは本編の8巻までとのコト。「9巻」は主要キャラの後日譚が描かれているそうで、本編の後味の悪さとは違って「前向きな未来」を感じるストーリーだそうです。
アニメ版のラストにモヤモヤが収まらない人は、原作マンガの9巻を読んでみてはどうでしょうか? 少しは気が晴れると思われます。
Kindle電子書籍版の紹介
「クズの本懐」は電子書籍化されています。また、新品の紙の本も入手可能となっています。
クズの本懐 1巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス) Kindle版
クズの本懐 2巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス) Kindle版
クズの本懐 3巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス) Kindle版
クズの本懐 4巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス) Kindle版
クズの本懐 5巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス) Kindle版
クズの本懐 6巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス) Kindle版
クズの本懐 7巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス) Kindle版
クズの本懐 8巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス) Kindle版
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