現在放送中のアニメ「VINLAND SAGA 2」の物語がとんでもない凄さで、思わず感じたことを残したくなりました。感想には、アニメ1期と2期の23話までのネタバレが含まれますので、ご注意下さい。また、アニメの感想はテンションが上った勢いで書く場合が多く、内容がズレてたり見当違いだったりする場合もあると思いますが、そこは大目に見てもらえると助かります。
アニメ「VINLAND SAGA 2」第23話までの感想
11世紀初めのヨーロッパを席巻していたヴァイキングを描いた作品ですが、アニメ1期24話と、2期23話まで、血みどろで地獄な世界が描かれている印象が強いです。
主人公のトルフィンは、父親をヴァイキングに殺された恨みを晴らすため、幼い頃からその渦中に首までどっぷり浸って青年になります。しかし、父の復讐が思わぬ形で頓挫し、生きる目標を見失って奴隷に落とされ、売られた先のケティル農場で働かされるが・・・。
アニメ1期までは、戦記物語だとばかり思ってました。しかし、2期になって農業を描くことが多くなり、物語がどこに向かっていくのか不思議に思いながら視聴を続けると、思わぬ展開から1期までの物語と密接に繋がったストーリーだったことが分かり、終盤に向けて怒涛の展開となりました。
ヴァイキングを統べる王として、軍事力による民の安寧を勝ち取ろうとするクヌート王。果てしない殺し合いの修羅地獄から図らずも抜け出した末に、争いを避ける道を模索するトルフィン。そんな2人が再会して語り合った先にある、それぞれの答え。とにかく圧巻のストリー展開でした。2人の出した答えは、決して素晴らしい理想的なモノでは無く、実に泥臭い答えでしかありません。しかし、それぞれに足掻いて苦しんで積み上げた末に出したモノではないでしょうか? 本当に凄い物語だと感じました。
私的には、もうここで物語が完結しても不思議ではないように思います。それ位、2期終盤の展開は素晴らしい内容でした。原作マンガはまだ続いているようですし、目標を定めたトルフィンが、それに向かって進んで行く様が描かれることと思いますが、正直言って、この先のお話は蛇足のような気がしてしまいます。ここから更に物語が盛り上がるとしたら、この先も長く語り継がれるような名作になりそうです。いや、ここまでで既に名作だと思いますが。
もし原作もアニメも未読な方で、こんな拙い文章でも興味を持って貰えるなら、ぜひ原作を読むか、アニメを視聴してみて下さい。かなり残酷描写や重い話が多い作品ですが、学ぶことや得ることの多い作品だと思います。
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アニメ「VINLAND SAGA 2」第24話「故郷」の感想
トルフィンがエイナルと一緒にレイフの船で10数年ぶりに故郷アイスランドへ帰還する。しかし、長過ぎる年月を経ただけに、本物のトルフィンだと信じてくれない人ばかり。そんな中、母親であるヘルガだけは、亡きトールズの面影を持つ姿に、一目で本物のトルフィンだと分かる。感動的で印象深いシーンだった。 それにしても、姉ユルガは男前過ぎませんか? バイキングの戦士の拳を100発耐えきったトルフィンを、たった1発でノックアウトですか!?
内容的には単なるエピローグ的な話でしたが、何となく、ここで作品タイトルである「VINLAND SAGA」の伏線回収が済んだというか、ここまでが序章だったような印象を感じさせました。とんでもない大河作品だと思います。また前項でも書きましたが、ここで物語が終了しても不思議ではない位に、あまりに壮大過ぎる目標を掲げてるなと・・・。並みの作品なら「俺たちの戦いはこれからだ」エンドになりがちでは?
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